[雑感]マイナンバーカードにマイルやポイントを合算する国営サービスについて

マイナンバーカード

マイルやポイントをマイナンバーカードに合算するというサービスを政府が開始するそうです。

サービス内容についてや陸マイラー的に気になる点についても、私個人の雑感として書いてみたいと思います。


マイルやポイントをマイナンバーカードに合算するサービスを発表

読売新聞にて次のようなニュースが発表されました(2017年5月7日)。

政府は9月にも、航空会社のマイルなど民間企業の各種ポイントをマイナンバー(共通番号)カードに合算できるサービスを開始する。

集約したポイントは全国の特産品や公共施設の利用料などと交換することができる。政府は新サービスを、交付枚数が伸び悩むマイナンバーカードの普及や、地域振興につなげたい考えだ。

クレジットカードや携帯電話、航空会社が発行するポイントは、年間4000億円を超すとされるが、未使用分は約3割に達するとの推計もある。新サービスにより、企業ごとだったポイントは「自治体ポイント」として合算されるため、マイナンバーカードを所管する総務省は「消費者の利便性が増してポイントの利用が進み、経済活性化の効果も期待できる」としている。

2017年3月8日現在、マイナンバーカードの交付率は全国で8.4%にとどまっているそうです。

これについて、あくまで私個人として思うところを書いてみたいと思います。

公的サービスとの統合がより利便性が高い

まず今回のサービス内容について、「マイナンバー」そのものへの紐付けではなく、「マイナンバーカード」の普及を目的としたその対策案として、マイルやポイントなどと統合しようとしています。

利便性を追求して普及率向上に努めようとするならば、より公共性の高いサービスとの統合であれば、より簡単に普及していくと思います。

マイナンバーカードを発行してもらいたいということですが、財布の中にはすでに様々なカードが入っていて、さらにカードを持ってくださいと言われると嫌だと思いますが、常に携帯するようなカードをマイナンバーカードに統合できるのであれば、それならOKという人は出てくるでしょう。

例えば、免許証とか健康保険証は多くの方は常に携帯しているでしょうし、携帯はしないけどより公的なサービスとしては医療情報(お薬手帳)なんかも統合してくれると、紛失とか持参忘れも少なくなるでしょうし、何より副作用や飲み合わせのリスクを軽減できることでしょう。

マイルやポイントは一時的なキャンペーンのために加入することも少なくないわけで、ある種の期間限定のサービスをマイナンバーカードに統合するよりは、より長期に渡って保有することに利便性のある公的サービス(あるいはそれに準ずる、近いサービス)との統合を優先的に進めることのほうが、普及は簡単に進むのではないかと思います。

マイルやポイントに興味のない人からすればスルーされるだけなので、なぜ対象となる母数をより増やす方向で検討されないのか不思議でしょうがありませんね。

目まぐるしく変化するポイント業界に対応できるのか?

ニーズに応えるために目まぐるしく変化していくポイント業界。

新たに誕生したり終了したり、あるいは改善したり改悪を繰り返していくものです(改善はあまりないですが…)。

お役所主導の硬直化した仕組みでは、誰にも相手にされなくなるのではないかと思います。

そもそもなんですが、航空会社やポイント発行会社は失効益も見込んで制度設計しているはずで、「今なら◯◯ポイント獲得できるキャンペーン開催中!!」をやったとしても、一定数はそのポイントを利用することなく失効を迎える人がいて、それはポイント付与時は負債として計上していたものが失効すれば一転して利益になります。

もしこのポイント合算が行われて地方自治体の特産品などとの交換に使われるようになれば、その失効益もなくなりますし、ポイントを発行する大きな目的である顧客の囲い込みにもつながらなくなりメリットがなくなるように思います。

集客力に乏しいポイントサービスであれば参加には前向きなのかも知れませんが、既に自ら集客できているサービスでは顧客の流出や利益(失効益)の逸失というデメリットのほうが大きいように思います。

参加することで何らかのインセンティブでも受け取れるのかなと邪推してしまいます…


合算したポイントの使い道に魅力的な商品やサービスは用意されるのか?

このニュースを読む限りでは、マイルやポイントを合算して特産品や公共施設の利用料に使うという出口(使い道)しか用意されていないようです。

しかし、その使い道に魅力的な商品や利用方法が用意されていなければ、わざわざマイナンバーカードに合算してくるメリットはないでしょう。

例えば、合計5,000円相当のポイントを移行してきて10,000円相当の特産品と交換できるとかであれば、魅力に感じる人もいるでしょう。

でもその差額は誰が負担するの?となるでしょうし、等価交換ならメリットもさらに薄れてくるような気もしますよね…

”自治体ポイント”を介したポイント交換はあるのか?

それならということで、マイナンバーカードに合算したポイントを「自治体ポイント」と呼ぶとして、そのポイントを介した交換が実現するという、ウルトラCが実現したら・・・?

例えば、ANAマイルを自治体ポイントに交換し、その自治体ポイントをJALマイルに交換するということです。

自分で書いていて思いますが、まずあり得ないですよね…(苦笑)

もしこれが実現されれば、現状のポイント交換ルートが存続しているとして、ポイントサイトからソラチカルートでANAマイルを貯めて、自治体ポイントを介してJALマイルに交換できるようになり、JALマイルの獲得数を現状から大幅に改善できますね。個人的にはこれが実現するなら嬉しいですが(^^)

でもそうなれば、ANAが参加すればJALは入らないだろうし、Tポイントが入ればnanacoとかPontaは入らなさそうにも思います。逆もまた然りで。

とは言え、一部情報では、三菱UFJニコス、三井住友カード、JCB、クレディセゾン、UCカードのカード大手5社、マイルでは全日本空輸、日本航空、ポイントではNTTドコモ、中部電力、サイモンズなどの企業が参加を表明しているようで、2大航空会社が参加を表明しているということは、このウルトラCは無さそうですね…^^;

現状としては、自治体ポイントに合算するという使い道だけが想定されているのでしょう。

ポイント課税という思惑はあるのか?

マイナンバーカードにポイントを合算するというサービス内容でしたが、合算するということは、マイナンバーと各ポイントサービスナンバーが紐づくことになります。

現状では、確定申告や証券・FXなどの口座開設などでマイナンバーを提出することが義務付けられており、また2018年からは銀行口座にもマイナンバーを登録することが求められ、マイナンバーによってお金の流れが管理されるようになってきてます。

ここに各ポイントサービスも紐づくことになってポイントの獲得状況なども捕捉されるようになり、マイルやポイントも一種の収入とみなすべきだとなれば、一定額以上のポイントを獲得している場合には将来的には課税対象になるのではないかと思わざるを得ませんね。

仮にそうなれば、ポイントサイトでポイントを獲得している陸マイラーには、これが一番キツいところだと思います。

現状は実質無申告状態ですので、これが明確にポイントも申告対象になってくるとかなりダメージが大きいですね。

失効しそうな残っているポイントを自治体ポイントに合算して利用しましょうというだけの、マイルやポイントの使い道としての1つの選択肢なだけであればいいですが、将来的に強制的にマイナンバーに紐づけられ、その動向まで捕捉される可能性があるなら、私個人としては利用は慎重になるだろうと思います。

マイナンバーカードを持つことにメリットのある形をまずは追求すれば良いのに(公的サービスとの統合)、なぜ一時的にしか使わないような民間企業のサービスを先に取り込もうとするのか疑問で、マイナンバーという性質上、将来的な課税もあるのではないかという思惑も感じてしまいますね。

まぁ現実的なところは、免許証や保険証を所管している監督官庁が異なるので、その垣根を超えてマイナンバーを所管している総務省に主導権を握られたくないという霞が関の事情により、中央に逆らえない民間企業のサービスを取り込んで、少しでもマイナンバーカードの普及を目指そうという実は本当に真面目な理由なのかも…

邪推し過ぎかな…^^;

まとめ

マイルやポイントをマイナンバーカードに合算するというサービスを政府が開始するそうです。

様々気になる点はありますが、国民の税金を使って行う事業なので、特定の人にメリットのある形ではなく、より多くの人にとって保有するメリットがある状況を優先的に作るように、税金を使って欲しいとは思います。

あとは、カードという形態だけではなく、スマートフォンなどで使える勝手の良いアプリもちゃんと開発するべきだとは思います。

結局、「そもそもカード持ち歩くのが面倒だから」という人が多く、今後はそういう世代がどんどん増えていきますからね。

いろいろ賛否はあると思いますが、あくまで私個人としての感想ということでお読み頂ければと思います。


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